2001年12月1日発行/専慶流いけばな真樹会主宰・西阪慶眞


花材/ホーリー、カーネーション、透かしユリ、加工品

ポイント クリスマスをイメージした小品花。白、緑、赤を基本色に構成します。ここに使っている加工品は山ツツジの幹に白を着色し、ラメを振りまいたもの。このわずかな輝きが一層気分を盛り上げます。左右対称型。



花材/エニシダ、ユーチャリス、サンダーソニア、
ルスカス
花器/慶眞作現代花器

ポイント エニシダを生花に生ける最大のポイントは細い枝の処理。櫛を入れたような綺麗な線条美が見せ所で、わずかな曲がりにも眼を配り、整えていきます。色花を混ぜるいけ方では根元の配分調整は欠かせません。
 花器内部は素材が滑りにくい釉薬を施してあり、細い素材でも容易に留まってくれる。


 無言の愛と新たな芽

 時の流れは早いもの。待ちに待った二十一世紀の始まり、誰もが何かを期待し、何かを夢み、心ときめかせてスタートした日はすでに遠く、何時の間にか一年を振り返る時を迎えた。
 それにしてもあまりにも次々に発生する未曽有の出来事が後を絶たたない、そんな殺伐とした現代社会に今を生きる私達。予想外のニュースの連続でいつの間にか感覚は麻痺し、結果、世界規模で自己虫を助長している。「私は違う」と思っている間はいいのだが、流されている事に気づかない性質のものだけに各自で歯止め策を検討しておかないと居場所さえ危ぶまれる。
 戦争には無縁の平和宣言をして半世紀、日本の再興を見事にやり遂げた民衆の力、思いがここにきて矛先が怪しくさえ思えるようになってきた。先日映し出されていた自衛艦が出航していく画像、それが他国ではなく日本の映像であることに身震いした。そこに映し出された家族との別れを交わす光景はまさに半世紀前のそれと何ら変わらない涙の見送り。
 世界が一つになった事からの避けがたい日本の苦渋に満ちた選択?は、今回のテロ事件に限定した期限付き処置とされている。しかし、怖いのは国民感情の慣れや感覚麻痺。どんなに間違っても二度と戦争国にしてはならないが、一人ひとりのしっかりした意思表示が舵取りに繋がる。
 話は変わるが、過日久々に焼き物に挑戦した。清水焼き団地に住まう陶芸作家、大津寄花堂氏の工房にお世話になったのだが、いざ土に向かうとやはり緊張する。現代生花に調和させる花器作りが目的で、あらかじめイメージした形に少しづつ積み上げていく。土の厚さを均一に積み上げるのがコツと指導を承けるが、これに気を取られていると肝心のフォルムが留守になり、なかなか思う形にはなってくれない。叉木留で生けやすくするために外と内の釉薬を変えるなど、生け手だからこその隠れた細工も忘れられない。休憩もしないで一気に作り上げた作品が右の花器。焼き上がると2割ほど縮むことを計算して口径を定めているが、結構使いやすい花器に仕上がった。
 これを機に花器創りにも意欲が湧いてきた。これは大津寄氏の温厚な人間性に接した産物でもある。氏に感謝したい。

                                   華道専慶流 西阪慶眞


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