2005年1月1日発行/専慶流いけばな真樹会主宰・西阪慶眞

花材/ボケ、谷渡り、カイウ、アイリス
花器/慶眞デザインコンポート



ボケは四季咲き種の他に温室で促成開花させたものがある。この時期は後者が出回り、11月、12月の寒ぼけに比べ幹は太く、花も少し大きい。
ボケは枝先が細く、散漫になるので適度に切って締めるが、役枝の不用意なカットは伸びがなくなるので慎重に。撓めは「折撓め」を駆使し、力強い動きを。花は全体に配分させる。
谷渡りは緑をいかせることから面扱いとして中央に添え、前の控で受けます。葉幅があるので前後の空間を広くとり、カイウ、アイリスをその中に副えます。

花材/蝋梅、コンシンネン、アネモネ、クッカバラ、コーワニー
花器/指定壷

新しく制定した指定の壷にいけたもの。小さな作品にも調和します。
蝋梅はここでは幹を意識するのでなく、花そのものに焦点を合わせ、アネモネ、コーワニーを加えて明るい色彩花にいけあげています。コンシンネン、クッカバラの葉を加えることで現代感覚が増幅されています。

 雪をかぶる椿

裸になる勇気

 お巡りさんが「どうですか」と様子を伺いに各家庭を見回りをしていた頃、買い物に出掛ける時などは鍵を掛けずに留守にする事がごく普通だった。とくに昭和の中頃まではまだまだそんな平和時代であり、人情が厚かったと話しているのを聴いた。思い起こせば近年、人の心も随分様変わりしてしまったものです。
 「人情」を辞書で引けば「思いやり・人間が生まれつき備えている感情・世間一般の人の心…」と記されている。過ぎた時代が良く思えるのは、そこに思いやりある人と人との温かな自然な交わりを経験してきたからであろう。俗に云う「下町」においては人情、助け合いで街が成り立っていた。幸い私が住む三山木は古い土地柄で、大半が血縁関係の「村」。だから、今も近所付き合いは濃く、精神的にも安心して暮らせる。しかし近くのマンションに住む人達となると、そうはいかないようである。「隣は何をする人…」に象徴される様に、人のみならず自然や様々な事に対してまで、あまりにも無関心のようである。近所付き合いがわずらわしいと考える人には無関心でいられる事が快適空間なのであろう。しかし、はたしてそうだろうか。利己的になってしまった結果が、多くの災いをもたらしたとは云えないだろうか。日々新聞紙面を賑わす悲惨な事件、エゴによる自然破壊、権力を傘に私利私欲に走る人々…。「人情」と言う言葉の記事やホッとする内容は片隅に追いやられている。
 しかし中高年の私達には「あの頃は良かった」と振り返る事の出来る過去がある。多くの過ぎた時間の中の整理と反省を本気で考える機運が起きているのも事実。脇目も振らずひたすら前を見、がむしゃらに突っ走って来た文明発展の影に落とした歪みにも、今正面からメスを入れる時期にさしかかっているのです。どんなに生活の近代化が進んでも、そこに生きて生活する私達一人一人が穏やかに生活するためには、あらゆる物が共存共栄出来なくてはなりません。心理学者が言います、現代は年令には無関係のストレス社会。知らぬ間に自分を見失って心の病に苦しむ人が急増していると。そんな人の心を解き放すために一番必要な事は、過去にも未来にも縛られず「今」と言う時の中にいる自分をしっかり捉える事だと。
 バブル崩壊後の試練時代?はそろそろ10年。成長期のツケにも区切りをつけ、新しい心の扉を開けたいもの。
 毎年の暮れに、その年を象徴する漢字一文字が選ばれるが昨年は「災」であった。天災、人災…本当に様々な災害に多くの人が遭遇し、今もなおその影響下で困難な生活を強いられている。悲しみ、苦しみを連想させる一文字となった。だからこそ迎えた新しい年は、人の心の温かさや、優しさ、明るさ…そんな思いを表す一文字を残せる一年となるよう私は「裸」をテーマに掲げた。街の銭湯では開放感を、そしてどこの家庭にも飾られたいけばなからは美の感性と思いやりを身につけて来た。その財産をもう一度膨らませたいものです。

                            専慶流いけばな真樹会主宰 西阪慶眞


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