花模様/専慶流 ●2012年2月1日発行/専慶流いけばな眞樹会主宰・西阪慶眞
専慶流/梅の投入

●庭で咲いた枝を切っていけた梅。
教室に届けられる花材とは異なり、ゴツゴツした表情、それが梅の個性でもあります。庭木だから成長過程で何度も剪定する。幹は太く、力強い。細い横枝は整理、枝先もカットするので全体が引き締まっていく。以前はこうした凝縮は“自然の匠”が創出、極上の形を提供してくれていたものです。

ポイント 
 幹が太い木ものは投入がピッタリ。作例花器のように底部分の大きいものほど安定が良い。
 太い素材は見た目以上に重量があり、器が倒れないか、前後左右のバランスをはかりながら構成します。
 留め方の基本は下記サイトを参照下さい。
http://www.k-ikebana.com/kihon/kihon.html



●花材/ 梅、チューリップ、セローム
●花器/ 黒紺釉流し壷花器
●花材/ リューカデンドロン、ブプレウルム、シンビジューム、レザーファン、カーネーション、スイトピー
●花器/ 大津寄花堂作紺釉花器

ポイント 
 冷たい風が身にしみる2月、待ち遠しい春の気配をおぼえる日差しに早々と心は踊ります。そんな気分を満喫させるように春の花をにぎやかに盛りました。
 多種いけで大切な事は、基本ベースの色をしっかりさせる事。ここでは、ブプレウルム、レザーファンの緑がそれで、強弱をつけて全体に配置しています。留め具は剣山。

水揚げ 水切り。

いけばな専慶流/リューカデンドロン

 いけばな専慶流/フリージヤ フリージヤ

日本を背負う“気骨”

  和菓子職人、79歳女性。間口の小さな店の前に、早朝からこの女性の煉る餡で作られた菓子を買い求める客の行列ができる。一日の販売個数が限られているため店員でさえも一般客と同様にして並んで買う。特別扱いは許されない。食べたければ条件は皆同じ、並んで手に入れるしかない。この姿勢を崩す事なく店は経営されてきた。この女性「60年アッと言う間だったから、この先60年も煉られる」と、不況どこ吹く風、朗らかな笑顔でさらっと答える。
 国産自動車メーカーから名だたるブランド品はもち論のこと、一個人の彫刻までを手掛ける刻印製作所がある。江戸時代に始まるこの手彫り刻印を受け継いだ現職人は「職人はたえず工夫せよ」という先代の教えを日々実践、魂を込めて一つ一つの刻印を仕上げる。当然、魂を込めて作る刻印にはそれに匹敵する道具がノ。道具の製作から整備等全てに魂を入れる。「1年以内30万回以内の使用で使えなくなったら、新品と取り替える」と言うアフターケアの内容が自信をのぞかせている。
 ここに紹介した内容は、偶然目にしたテレビ放映の一部であるが、名を聞けば誰もが知る伝統工芸師ばかりではなく、意外に私達の身近な所にも、匠と呼ばれるべき精神、技を磨き続けている人達がいる事に気づかされた。
 思い描く領域を目指し、ただひたすらに自分の全てを注ぎ込んでの努力、試行錯誤と自問自答の繰り返し、そこに流れる膨大な時間。

 そんな手探りの飽くなき挑戦から生み出された無二の技が現代へと受け継がれ、そしてなお留まるところを知らない進化の過程にある…。磨かれる技に終わりはない。「匠」と呼ばれる技が人を魅了して止まないのは、そこに人生を掛けたこだわりがあり、作り上げた今この瞬間、自分の持てる力の全てで作り上げたと言う、絶対的な自信とプライドがそこにあるからだろう。
 「日本には世界に類を見ない程多くの匠が現存する」これは、日本人ではなく外国の人から憧れを持って寄せられる言葉である。小さな島国日本、長い間海外から隔離されていた環境が、誇るべき独自の文化を形成。しかし今、脈々と受け継がれて来た様々な技が、存亡の危機を迎えている。気が遠くなる程の時間と努力、感性を要す後継者の育成は、現代の高速処理化しようとする気質には残念ながら馴染まない。
 「日本には学ぶ事が沢山あるのに、どうして日本人は自らそれを学ぼうとしないのか」外国籍のある大学教授の言葉だが、内に居てその良さに気づかず、大切な物を見失って行く…この流れだけは何としても迂回させたい。
 ひととき音色にこだわり、重いトランスと真空管を巧みに組みこんだアンプが風靡していた。目をつむればそこは臨場感あふれる演奏会場にノ、実に優しい音色だ。デジタルとはまったく異なる極上質の空間音を若い人にも是非聴いてもらいたい。

          

                華道専慶流 西阪慶眞


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