いけばな専慶流/タブサンザシ ●2015年12月1日発行/専慶流いけばな真樹会主宰・西阪慶眞

●花材/

梅枯木、南天、落ち葉

●花器/

大津寄花堂作変形花器

●造形を楽しむ

 日常的でない少し大きないけばなですが、庭木やその他で不要になった枯木に遭遇する事があります。適当な寸法に切って組み合わせると力強い作品になります。真っ直ぐでなく、股になった部分や曲がった幹が見所です。

ポイント 
 梅は、樹勢を整える意味で剪定する際に太い幹から切る事が多々あります。迎春花用に残しておいた幹を南天と組み合わせ、造形を楽しみました。通常、三本の幹を絡ませ安定させますが、ここでは花器をその一本の役を担わせています。
床には落ちたばかりの綺麗な落ち葉を配し、季節感と色彩効果をねらいました。

メ モ 太い幹は交点を釘やネジで留めますが、見えない場所なら針金でもOK。



室で促成させた梅の蕾

●花材/

クリスマスブッシュ、
カーネーション、
トウガラシ

●花器/

黄色細口創作花器

ポイント 
 3つの口を持つ花器。その左の口にリース用に作ったトウガラシを配し作品にとけ込ませました。永遠に続く神の愛を表していると云うリースですが、いけばなでも円形は輪、和に通じ、祝い事に導入させます。
クリスマスブッシュは細い茎の流れを掴み、カーネーションの動きと呼応させます。

水揚げ 水切り

専慶流/秋明菊、鶏頭


 干し柿屋

自由を我が道に

 アウンサンスーチー…の名に、「えっ!」と、思わず声の先、
テレビの報道に目を。記憶の中に留まっていたこの名、最初に出
会ったのは、遡る事30年有余。更に彼女に興味を持つきっかけと
なると、そこからさらに10年余り遡り、当時出版された「誰も書
かなかったソ連」と言う書籍になる。私達は今民主主義の元で自
由が当然の生活を営みながら、なおも不平不満を堂々と言葉にす
るが、それが取りざたされ公に問題視される事も、それが原因で
拘束される事もない。そう社会主義の政治下や、軍隊が政権を握
る社会の暮らしとはまるで異なる事は、義務教育の中でも学んで
きた。しかし、漠然と知っていると言う程度、現実にどのような
生活を強いられているのかを敢えて意識する事も無かった。そん
な中で当時手にしたこの本、社会主義の国での実生活が書かれて
いたのだが、良し悪しは別、政治が違えば、個人の生活環境がこ
れほどまで異なるのかと言う驚き、その理不尽さが、スーチー氏
が軟禁生活を強いられた経緯や、その軟禁状態の中での生活がど
のような物だったのかを知る事に繋がった。更には「上海の長い
夜」等々を読みあさり、自由に発言、自由に行動出来ない現実が
どのようなものかを思い知る所となり、当時改めて民主主義の国
に生活している自由を思わずにはいられなかった事を覚えてい
る。と同時に、同じ時代の中で、まだ若きスーチー氏が民主化へ
の道を目指し立ち向かう姿に、信念を曲げない志の強さに感服し
た事も覚えている。その後2度目の軟禁、3度目の軟禁…間を置
いて報道にあがる彼女の名を目に耳にする度に、彼女はまだ戦い
の中に居る…過ぎて行った時間の長さを改めて思った。志を持ち
続け、共に戦い続ける人々が後を絶たないと云う事実が持つ意
味、過ぎて行く長い時間の間に諦めると云う苦渋の決断が選択肢
に上る事は無かったのだろうか。正しい事だとしても、繰り返さ
れる迫害に屈する事無く正しいと主張し行動し続ける事は決して
容易ではなかったはず。

そんな苦難の時を越え、民主化へ向けて
の第一歩、ようやく望み目指した公正な選挙が今年11 月実現、
スーチー氏が率いる野党が圧倒的勝利を収めたのだ。勝利とはい
え、当然ここが目標到達点ではない。ある意味ここからが自分達
の目指す社会へのスタートになる。これ迄は敵対する勢力が相手
だったが、ここからは産みの苦しみと向き合う事になり、これ迄
とは違った厳しい時に向かう事になるのだろう。しかし、これ迄
と同様、信念を持って前向きに挑み続ける事が新たな道を切り開
く糸口となる事は言うまでもない。新たな社会に向かって動き始
めるミャンマー、スーチー氏と共に民衆がどのような社会を築き
上げて行くのか…私の人生の半分近くに消えずに記憶に留まり続
けているスーチー氏、次回どのようなニュースでその名を耳にす
るのか…可能な限り短期間の内に、民主主義の落ち着いた社会が
始まったと言うニュースである事を望み願いたい。
 気がつけば師走。今回スーチー氏のニュースに、志を曲げず信
じる道を歩き続ける事が、思いを確かな形へと導くと言う一つの
事実に出会わせてくれた。また今年も種目を問わず多くのアスリ
ートから得た多くの感動は、それぞれが想い描いた志への惜しま
ぬ努力の積み重ねの先に導き出されたもの。志す事、目標を持つ
事が、人を成長させ前向きにするノ。日々慌ただしく、自然災
害、人的災害、更には情報網の発達により耳に届くニュース等に
憂える事の多い現代社会だからこそ、なおさら必要不可欠に思え
る。一年を振り返り、新たな年を迎える節目のこの時、ベタでは
あるがもう一度自身が求める道を精査問い直して見てはどうだろ
う。誰にも制限される事の無い、自分自身の思いのままに…。

             華道専慶流 西阪慶眞


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花模様  専慶流