専慶流 ●2017年3月1日発行/専慶流いけばな真樹会主宰・西阪慶眞

アオキ

陽あたり少ない中庭でも生育する常緑低木のアオキ。今ではめっきり目にすることが少なくなりましたが、斑入り種は四季を通じ重宝します。晩秋には実をつけますが、冬になるといつの間にか真っ赤な艶のある色になり、4月頃まで楽しめます。茎は比較的柔らかく、実が多く付いた枝は弓形に。店頭に並ぶ事はありませんが、陽春を呼ぶような温もりを覚えて生けた一作です。マッス的な橙色のクンシランに昨年のオクラを加え、半円の要役に。

ポイント 
 葉を取り、動きのある幹と実を。

●花材/ アオキ、洋菊、ハラン
●花器/ 手作り現代花器(西阪慶眞作)



●花材/ ボケ、コデマリ、ツバキ
●花器/ 指定短冊花器

ポイント 
●桜、梅、桃、ボケ…花木類が一斉に開花し、心解放されます。
いける際は素材の性質や樹勢を知ることが大切で、手元の横枝部分や幹をしっかり眺めて特徴や表情を探り出します。ボケは力強く、桃は優しく、梅は端的にが一般表現です。
ここではボケの強さと、コデマリの柔らかさを交錯させ、力強い混ぜいけ効果を狙っています。

水揚げ 水切り。

ボケとコデマリ



フキノトウ フキノトウ

分析力アップ

  東京渋谷のスクランブル交差点、多くの人が行き交う映像をドラマやニュースを通して見ている人は多いでしょう。漠然と人の多さをどこかで感じながらも、誰もさほど気にも留めてはいないはずです。では、この交差点、一度の信号で3000人もの人が渡ると聞けばどうでしょう。また、こんな話もあります。山間部ではなく京の街に住む女性が、この交差点近くのホテルに宿泊、翌朝ホテルの窓から見下ろした瞬間、そこを実際に渡る人の多さに、気分が悪くなるほどだったと。これまでテレビ等で見た光景は、撮影の為に人が集められたものとばかり思っていたけれど、これが日常なのだと解って、ただただ驚いたと。
 私達は日々様々な場所で多くの人とすれ違いながら、時には善し悪しはともかく、そこに縁あって繋がり合える人との出会いがあります。これは一時的なものではなく、私達が生きている限り互いにその可能性は常にあるのです。また、この人との出会いの様に、私達は多くのモノが無差別に氾濫する現代社会の中で生活しています。自分の持てる知識で、物の善し悪しを理解し判断、常に取捨選択をしながら生活をしなければなりません。どのように多くの人がいても、どのような物が存在しても、人の思いに安易に同調せず、それに向き合う私達の性格や感性、体質等々は人それぞれであると云う事を忘れてはなりません。私達はもう少し自らの自覚を持って様々な物に向き合う事が大切なのではと思うのです。情報社会への警戒心だけでは、せっかくの出会いを逃してしまいかねません。しかし、反面これが最大の自己防御に繋がると言う事も知っておくべきでしょう。

 日が昇れば一日が始まり、日が沈めば一日が終わる。全てが自然との共存の中で、個々が純粋にただ命を繋ぐ為の順応や工夫によって生きていた原始時代の暮らしは極々シンプルなものでした。しかし、文明の発達や、様々な権力がその猛威を自分勝手に振る舞う事さえ可能にしてしまう多分野多様化が、私達に自分の身は自分だけでは守りきれない現実を導き出したのです。異常気象?今季最強の寒波の予報が何度も繰り返されたのも、元を正せば温暖化等々私達人間がもたらしたもの。米国の新大統領個人の意志発信が地球規模の大きな問題に。言論、信仰等々、個人の自由の意味の履き違え。もっと身近で起きるいじめ問題や、様々な目に余る事故や事件…全て遠くの話ではなく、何かが起こったとき、せめて私達は、それを他人事として遠目で見るのではなく、我が身にそれが起きたなら…と、自分自身を振り返るべきでしょう。またネット社会の生活は、あらゆる情報を誰もが容易に得られる反面、その安易さが自身を危険にさらしかねないと云う負の現実も、重く自覚するべきでしょう。昔は人を見たら泥棒と思え…でしたが、今は興味をそそる記事であっても安易に信じないで、まずは疑う事から…が、自身の危機回避に繋がるのかも。          

              

 

                  華道専慶流 西阪慶眞


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