花材/朴の木、グズマニア、ホウチャクソウ
ポイント 透き通るような若葉が美しい朴の木は材が柔らかく、版木に使用され、また大きな葉は東北地方では朴葉味噌として食卓をにぎわす。最近は枯木も激減し、表情豊かな素材入手は困難となったが、茎の表情が面白く、若葉の新鮮さと幹の動き、強さを引き出したい。配材の葉は淡く軽快なものを。
|
花材/キウイ、スズラン
ポイント キウイは曲がりくねった蔓の線を造形的に扱うのが一般的で、作例の小品は2月末に使った素材の再利用。コップに挿しておくと節々から新芽を出し、生命の神秘を目の当たりにさせてくれる。あまりの美しさに心ひかれてミニサイズの小品に生けてみた。背丈30センチたらずのさりげない作品だが、細部にわたる緻密な計算こそが感動をよぶ息づかいとなる。ドイツスズランは日本産と異なり一回り大きい。花と葉のバランスを考えて組み替え、足元をキリッと引き締めることで凛とした姿を捉えている。
|