2003年7月1日発行/専慶流いけばな真樹会主宰・西阪慶眞      


花材/アガパンサス、ニューサイラン
バラ、ブルーファンタジー

ポイント この時期、アガパンサスは茎が素直なため生花にいけることが多い。やや長い目に扱い伸びやかさを持たせ、そこへ葉ものを配し引き締める。ここではニューサイランを面扱いにし、緑を強調。アクセントのバラは左右に広げないで前後に配し深みをつけ、ブルーファンタジーで和らげる。


花材/カラー、ヒメユリ、ハラン
花器/パスタ製

ポイント カラーは丘で栽培される種を指し、水辺で咲く種は「カイウ」と称し区別している。丘ものは茎がしっかりしていて、花色も豊富で、カイウとの見分けはつけやすい。ハランは本来、大きな面の美しさをねらうものだが、ここでは涼をイメージして葉を割き、細い線に加工し、立体的に扱っている。

自作花器 食卓にのぼる「パスタ」を使って花器にしました。最近は色々な形のパスタがあり、造形するのも面白い素材です。



 睡蓮

惑わせるPC周辺

 
  一般に機械音痴と言われる女性や年輩の人々にまで浸透してきたコンピューターだが、日進月歩の激しいこの世界、はっきり云って時代に即した利用となると現状ではやはり限られた人になる。そんな実情を反映してか、機器の解説書も親切すぎる程細部にわたり書かれているのだが、そのために文字数が増え、マニュアル書を前にするだけでアレルギーを起こしかねないほど分厚くなっている。デジカメを買ったがその性能の半分以下しか使っていないと云うのも、結局マニュアル書がネックになり、読む気にさせてくれないからだ。インターネットをするにしても家庭の電話線から直接繋ぐ安易なものからISDN・ADSL・ケーブルネット・光など多岐にわたり、一般的には何を選択すればいいのか指針が曖昧。
 最初に契約するプロバイダー選びでさえ、ユーザーを戸惑わせる。先日、数台のパソコンに通信信号を分配させるルーターと云う周辺機器を購入したが、これにしてもスピードの差がいろいろあり、金額にも数倍の差がある。店員に聞いても要を得ず結局「まあ、いいか…」となる。なにかにつけこんな不安と隣り合わせの世界だけに、購入はしたもののままならず再度買い替えると云う事態に陥っている人も多い。
 見やすいマニュアル書もさることながら、こうした諸機器の相違点やメリット、デメリット等、素人でも一目で見分ける事ができる比較表などがあると助かるのだが。
 最近インターネット接続にADSLが急速に普及してきた。「早い。安い。一本の電話線でパソコンと電話が同時に使える」と云うスグレ物だが、総ての人が恩恵を承ける設備では無く、NTTの中継局からの距離が2キロ前後までの人が対象。専門的になるが距離や周辺環境に応じて速度が減衰するからだ。街頭でよく見かける「無料お試しセット」を配る某会社もこの種で、顧客無視?の商戦を繰り広げる。私の住む街の大型電気店の軒先きにも出店しているが、実際この店鋪では『早くならないので導入していない』と云うカラクリ。しかし一般の人にしてみれば「使える」と錯角してしまう。
 ここに私の経験から独自の指針を示しておこう。月に1〜2時間程度の利用ならアナログ(一般電話回線直結)のままで十分。それ以上の利用者やインターネット閲覧に興味のある人は出来るだけ速度の速い接続回線を選ぶ。中でも最も安価なものはADSL(但し、事前調査必要)。ケーブルテレビ加入者の場合はそのまま手続きをすれば安定した回線が得られる(別料金加算)。そして 将来視されるのが光ファイバー(FTTH)。現在この方式が最も速く、安定。独自に敷いた光ケーブルを利用するので、電話線は無用。デメリットは工事費用が二万円以上掛かる事と、使用料が割高。しかしこれも早い時期に値下げするのは必至。何れの選択にしても提供会社により料金は異なるので各社を調べる必要がある。
 急速な発展にわれわれの情報収集が追い付かない有り様だが、しかし、情報入手の悪さが損をする時代である事も確か。言動に惑わされない賢明な選択をしたいもの。

                        専慶流いけばな真樹会主宰 西阪慶眞


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