花材/寒桜、寒菊エノコログサ 花器/横長花器
ポイント 寒桜は山桜の一種で、かなりの高木になる。花はやや早咲きで3月初旬なのだが、11月にも一部の花を咲かせるので四季咲き種とも云えるのでは。花期が長いため爛漫ではなく、まばらに咲かせる。その控えめな咲き方が魅力で、扱いも春の桜と一線をひき、やや控え目な捉え方、風情を楽しむいけ方がいい。ここでは冬に向かう季節感に焦点をしぼり、エノコログサ、寒菊を組み合わせ、おおらかな構成でまとめている。真っ直ぐな幹は少し撓めを効かせた緩やかな曲を作り、広がりある空間創りが大切。
寒菊は野生の趣を表出させるため、高低差を大きい目にとるといいでしょう。開花を低く、蕾を長く配すことで、伸びやかななかにもキリッと引き締まった見せ方が出来るのです。
最後にエノコログサの穂の向きに表情をもたせて少し長い目に中央部分に添えて完成です。