様々な人が残して来た名言、格言と言われる言葉は、どんなに時が流れ時代が変わろうとも、決して色褪せる事無く、多くの人の心に訴え掛けるものである。それは日々の生活の中で思い、悩み、苦しみながら懸命に生きた人の心の中から滲み出て来た言葉だからであり、今を生きる私達の心にも素直に響くのだろう。ただ、受け止める側には人それぞれの人生があるため、同じ言葉であっても、素直に受け止められるとは限らず、時には反発したり…言葉の本来の意味も、受け手次第で様々な形に変化をする。それでも一つの言葉に、何かを思い、何かを感じ、何かを考えるきっかけになる事の意味はとても大きいように思う。
最近様々な場面で「耳を傾ける」「耳を貸す」「聞く耳を持つ」という行為がどれほど大切な事かと改めて感じさせられる事が多い。例えば小さなミスも、的確に指摘指導されれば、同じミスを繰り返さなくて済み、様々な事がスムーズに流れ効率良く物事を進める事が出来る。また、それが人への影響を伴う物であれば、人を災いに巻き込む事も回避出来るかも知れないのである。自分勝手な思い込みが、無駄な時間と労力を費やしてしまう事になりかねない。さらにそれが引き金になり人間関係にまで影響を与える。私達は決して一人で生きているのではなく、人と交わる事で日々様々な事を経験し、学び成長している。職場や、学校、町内会…生きて行く為には、私達は大小様々な、多くの組織の中に必然的に属さなくてはならない。どんなに人と関わるのが苦手だから誰とも交わらないと突っ張っていても、生きている以上不可能な事。互いの思いを尊重し合い、共に成長出来る居心地良い空間造りは、まず人の言葉を素直に聞くと言う姿勢を持つ事が一番大切な事の様に思える。
誰の言葉だったか、少し不確かではあるのだが「ひとり生まれて、ひとり死ぬに、何故にひとりで暮らされぬ」こんな言葉がある。どのような人物が、どのような思いで綴った言葉なのかはさて置き、今この瞬間を生きているあなたは、この言葉の意味をどの様に受け止めるだろう。 |
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私達は、毎日多くの人との関わりの中で生き、生かされている。どんなに意地を張ったところで、人は一人で生きて行ける程強くは無く、多くの人の中に居るから日々を生きられる。個々の人生は人それぞれだが、誰にも共通して言える事は、決して一人じゃない、一人で生きているのではない、一人では生きていけないと云う事。
だからこそ「聞く耳」は必要なんだ…。
◇ 人の意見はまず感心して聞く心を持つ。そこから何かヒントも得られ、新しい発想も生まれてくる。
◇ 人の上に立つ者は、部下の悩みを良く聞くように心がけなければ良い仕事は出来ない。
◇ 善をなす鍵は素晴らしい仲間との人間関係にある。
◇ 「ありがとう」と言う方は何気なくても、言われる方はうれしい。
◇ 人生は道路のようなものだ。一番の近道は、たいてい一番悪い道だ。
◇ 十六歳で美しいのは自慢にはならない。しかし六十歳で美しければ、それは魂の美しさだ。
◇ いっさいの人間は、他人のために己を犠牲にする心構えのある人に対しては尊敬と畏怖の念を抱く。
◇ かっこ悪くたっていいのだ、かっこ悪さを恐れてはいけない、恥ずかしがってはいけない、どんなかっこうでも真剣に生きる姿は美しいのだ。
華道専慶流 西阪慶眞
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