人は人によって育まれる、人を育めるのは人しか居ない…これが私の持論。どんなに文明が発達し、高度な機器が開発されようとも、人の成長には人の存在が無くてはならない。私達は日々、多くの人と関わりを持ちながら生きている。初めての出会いは、意図があって出会う人もあれば、偶然出会う人も居る。当然傍らを通り過ぎて行く遥かに多くの人が居る。例え出会いの形がどのような物でも、人の成長は、いかに多くの出会いを経験して来たかに比例するのでは無いかと思う。成長の為の出会いは、決して良いもので無くても良い、まあ、良いに越したことは無いのだが、我が国には反面教師と呼ばれる良い言葉がある様に、決して望ましい出会いで無くても、それに反発する思いが良い成長に繋がって行く場合もある。大切な事は、年齢や様々な理由から億劫がらずに、進んで社会との関わりを持ち続け、遠ざからない事である。人から遠ざかれば遠ざかる程、人の心は荒んで行く様に思えてならない。
さて、毎月発信しているこの花模様、今、縁あってこれを読んでいるあなたは、何歳なのでしょう。また、どんな環境の中で日々どんな暮らしをされて居るのでしょう。私を良く知っている人もいれば、殆どの人が面識も無く、今後会う機会も全くない人であるのかも知れません。実際の接点は何一つ無い関係であっても、こうして文字を通して関わりを持つ事が、きっと、善し悪しはともかくあなたの中に一度は私の思いが届けられ、そしてあなたはそれを自分流に解釈をすると言う形で、両者の関係がなり立ち、同じ価値観なら同調してそれなりに、反対に全く受け入れられないものなら、反発する感情がやはりあなたの心に何らかの思いを起こさせる事に繋がれば、それで良いのです。
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文字、画像、偶然の出会い…形はどうであれ、一つの出来事をきっかけにそれを成長剤としてどのように消化して行くのかが大切な事、そしてそれが若さを維持するエネルギーとなるのでは。
話は変わるが、先日家電店で電子辞書を見たのだが、機器開発の目覚ましさを改めて思った。文庫本サイズの電子辞書の情報量の多さに驚く。現代の辞書はどうなっているのか…手のひらサイズの機器の中に納められているコンテンツは100を数える。国語、英語、能力開発、ビジネス、健康、旅行、百科事典、生活…日々の生活の中で気にかかる事は、知りたい事は、調べたい事は全てクリアー…と言うほど様々な分野の情報が満載。人は、自らが学ぶ気になれば、様々な物を駆使して、数多くの情報を得られる現代に生きているのです。収拾選択は自身なのです。
華道専慶流 西阪慶眞
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