●2011年1月1日発行/専慶流いけばな真樹会主宰・西阪慶眞
●花材/ 金明竹、蝋梅(ロウバイ)、コワニー
●花器/ 大津寄花堂作現代花器

●左右の動きを捉える。

 ロウバイは他の梅に比べて早く咲きますが、花期は長く、長期間楽しめます。しまりのない素材ですが、伸びた枝先は止め、引き締めて扱います。竹は水揚げの悪い素材です。しかし、ここで扱っている金明竹は例外で、水切りだけで水揚げします。但し、根を割ってはいけません。横長の花器に横長の剣山二個を横に配置させ、左右の動きを考えた構成とします。

ポイント 
 ロウバイは撓めがききません。横枝の動きを捉える枝取りを考え、分解し、左右に構成。竹は左右に立てます。根は割らないように。

水揚げ バラは水切り。


●花材/ 踊り葉牡丹、コワニー
●花器/ 大津寄花堂作現代花器

ポイント 
 ●右記葉牡丹は庭で採取したものだが、播種から二年。沢山の横枝が出て、可愛く、水揚げは良好。ネギと同じで、根元10センチ程残しておけば、毎年楽しめます。茎の動きを強調したいけ方がベターでしょう。

水揚げ 水切り。


  水面に浮かぶベゴニア

本から紙が消える?

 紙に印刷すると言う方法で、多くの人に知識を伝達、保存して
きました。古い物には木版画、凸版、謄写版などがありますが、
最近は平版技法の印刷物(オフセット)が大半をしめ、デジタル
化の進歩でその制作行程はかなり簡略化されてきました。一方、
今まで考えられなかった家庭での印刷が可能となり、パソコンに
接続したプリンターで複数枚の綺麗な印刷物が簡単に作り出す事
が出来るようになりました。その上、カラー表示も可能で、今年
送られて来た年賀状を見ても、八割強の人が、自宅プリンターを
使って印刷していることがわかります(数年前に大ヒットした
「プリントごっこ」はシルクスクリーン技法の現代版。この国民
的アイテムもパソコンの一般化で、あっという間に姿を消したの
は記憶に新しい)。
とくに、日本古来の文化は、技法、技術面の伝達に極秘事項が多
く、文書ではなく口伝、体得を主体とし、限られた人にだけ秘伝
を受け渡してきました。しかし、ITの浸透で、情報開示が進み、
ホームページを開けば知りたい情報を知る事が出来るようになり
ました。言い替えればデジタル化した情報が世界中を飛び交う時
代となったのです。
 昨年、「アイパッド」がメディアに登場、耳にした人は多いで
しょう。どのような器機かと言えば、簡単にはパソコンの仲間と
考えれば良く、画像、音楽等、インターネットを通じ各種情報が

 瞬時に取り込め、共有出来ると言うもの。中でも、売りは
「読書」。新聞や、雑誌、本がこの器機で気軽に読める。遠
くの本屋に行く必要もなければ、本棚から探しだす労力も軽
減される。ページものでは、次に開いたとき続きが表示され
るという、優れもの。本体の表示サイズはA5版、厚さ約1
センチなので持ち運びのストレスがなく、電車内でも気軽に
読める。レコード盤がカセットテープに、そして、CDカセッ
ト、MD、HDに移行したように、今年からは、本もいよいよ
新しい媒体に変わろうとしています。いわゆる電子書籍と称
されるもので、紙に印刷されたものを読むのではなく、モニ
ター画面で読む。日本では著作権、出版元の版権などの問題
でまだ実用化には時間がかかりそうだが、すでに、雑誌関係
では公開化、オープン化が進み、グローバル化に拍車がかか
っています。
 本のIT化には正否の議論が交わされていますが、本を読
む事の活字認識は持続されつつ、多くの本を一度に持ち運べ
る利便性があり、各方面で期待されている事は確かである。
テレビも今年7月24日には地デジに。録画保存はテープの時
代からHDのデジタルに。いよいよ、ITに、少しは耳を傾け
ないと時代を共有出来なくなりそうです。 
 

               華道専慶流 西阪慶眞


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