●芽吹きの若葉色は紅色で、彩度が高く、光彩を放つ。繁殖力旺盛で、地下茎を伸ばし拡大する。3〜4メートルにもなる。茎は直線的で林立。いけばなでは主材、配材問わず使用、葉色と茎の伸びを表出させます。作例は横長花器の幅いっぱいに紅ガシワを直上させ、長短の付け方に変化を見いだします。緑のヒロデンドロンを面扱いとして色彩を引き締め、白のカイユをアクセントとします。 ポイント 撓めたりはしないで、自然の枝振りを素直につかうといいでしょう。複雑な交差はさけ、あくまで直上の方向で構成します。
ポイント 純白で甘い香りのライラック。マッス扱いとし、こんもりと盛り上げます。この場合、花の集合体に疎密を意識して盛り上げると強さと深みが出ます。巻いた天文草を下部に、上部に紅いエペデンドラムを融け合わせ、器とのバランスをはかかります。
作品の花器は結構大きく、高さは28センチあり、重量感が高い。その重さに負けないマッスを作る事がポイイト。
●水揚げ 水切り。
挿し木2年後の山吹
メッキはいつか剥がれる
必ず訪れる櫻時。さて今年はどんな感動に出会えましたか。感動は、目にする見事な満開の櫻だけが与えてくれるものでは無く、それを見上げ、愛でる私達の心次第でその時々、人それぞれに異なる。 日本は櫻の国…普段、生活の中でこれを意識する事は余り無い。自然に、植物に興味の無い人にとっては尚更で、お花見の宴に付き物…位の感覚かも知れない。しかし、開花を迎えた櫻を目にする時、改めてその意味に気づかされる事があるだろう。毎年楽しみにしている私でさえ、その多さに改めて驚くのだ。こんな所にも…場所を選ばずと言うか、目をやればその先には必ずと言って良い程、至る所にその姿を捉える事が出来る。遠目に見える程の大樹でさえ、開花までは人知れず…自然の中に同化し、その存在が不確かな時を過ごす。北上する櫻前線、櫻の花が日本の南から北へと波のうねりの様に通り過ぎて行く様を想像すると、感動さえ覚える。一気に咲き誇り、潔く散り終えて姿を隠し、明日への命を繋いで行く…様々な時代に応じ、そんな櫻の姿に人は人の生き方を重ね合わせながら愛でてきた。捉え方は人それぞれだが、誰にも無条件に与えられた一瞬の美しさに、ほんのひと時、日々の喧噪を忘れて心のリフレッシュをしながら、恵まれた自然に感謝のひと時を送るのも良いのでは。 形は違っても、全ての物には、始まりがあり、終わりがある。人工的に作り出されたものは、良し悪しはともかくその都度の完結を迎え、先には改良と言う形で何処までも人の手によりある程度予測された結果へと向い、そこでまた新たな完結を見る。ある意味、過程の中で一からのやり直し?が可能なのだ。
しかし、自然に完結はない。例えば櫻は発芽、開花、新緑の葉、紅葉、落葉…この一連の姿を毎年繰り返す。気候の変動や、人為的環境汚染等々の影響を受けながらも、そこに佇む限り命を繋ぎ成長し続けている。去年の櫻と、今年の櫻は違うのだ。一年経ち人がひとつ年を積み重ねるのと同じ、一年間の様々な状況を受け止め今年の櫻として見事な満開の時を迎える、そして長い年月をかけ次世代へと命を繋ぎ、やがて自らの意志では無い不確かな終わりの時へと向う。 「世界の小澤」と賞賛される小澤征爾さん、昨年3月から活動を休止していた77歳の現役指揮者は体調不良を乗り越え今夏復帰する。復帰に向う彼が、「無謀にも…」と海外へ飛び出した若い頃の思いを話していた。海外へ向ったのは結果を予測?求めて?では無い。自ら海外へ行かなければ何も得られない。体にしみ込む体感、体験なくしては始まらない…の思いひとつだったと。自ら求めて体で覚えて行くと言う姿勢、それはいけばなを学ぶ姿勢そのもの。現代はネット社会、居ながらにして欲しい情報の大抵は得られる。果たして情報が総てだろうか。私は、それは単に記号でしかないと思っている。積み重ねて来た、体感、経験…五感を通して理解を得るようになって、初めて人の心を動かす事が出来る。音楽に限らず全ての事に言えるのではないだろうか。幅広い知識がいけないとは云わないが、相応の学び、経験なくして本物の理解はありえないと思っている。
華道専慶流 西阪慶眞
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