備えあれば憂いなし…。日頃から備えていることが安心感に、いざという時に身を守ることに繋がる…は様々な場面で立証されてきた。
しかし、備え有っても突然奪われる当たり前の日々、備えを遥かに上回る自然の猛威に、私達にはどれだけの備えが可能であり、どれだけの回避が出来るのか。今夏に限ってさえ、地震、豪雨、台風等に甚大な被害を受け復旧も儘ならない状況のなかで、更に追い討ちをかけるように新な災害に見舞われる…。
自然相手ではどこに怒りをぶつければ良いのか。被災された方達は尚更、現実を前にやり場のない怒りや悲しみ、苦しみと向き合う日々を今も過ごされている。温暖化による地球規模での歪みは、近年にない現象を引き起こしており、全ての被害が決して他人事ではなく、いつ我が身に…の思いはもう誰の意識のなかにも芽生えているはず。「かつて経験したことのない」の言葉は、度重なる災害にその意味を持たなくなっている。自然災害に関わらず、現代社会の中で日々起こる災難は多種多様で、何が起こり、何に巻き込まれるか…起こり得る全ての非常事態は、決して他人事ではなく、誰に降りかかっても不思議でない不安定空間に我々は生活することを強いられていると考えてもおかしくない。
「経験に勝るものはなし…」。では、これまでの多くの悲しい現実をもとに、回避するための術を見つけ出せないものだろうか。ただ見上げるだけであった月に人が立ち、遠い宇宙にある星の探査さえ可能に。また、医療の場面では3Dプリンターの開発で、やがて自分の中に同化してしまう人工骨が既に製造販売へと…。私達が思い描いてきた夢物語、空想社会は様々な分野で確かなカタチへと間違いなく移行している。これ程近代文明が、科学技術が発達しながら、私達は以前として自然の前に無力であり、何度も災害を経験したにも拘らず、事前に立ち向かう術を持たず、襲い来る猛威の前にただ呆然とするだけ…。 |
|
いつか自然現象に対しても予測と防災で当然のように回避出来る時代が来るのだろうか。そんな非現実的な!と否定する前に、これまで現実になってきた進化、進歩を思えば、いつかそれも可能になると信じ、一日も早くその術を見つけ出せることを心から願いたい。同時に、自然災害の原点には、地球温暖化への過程に見られるように、間違いなく人類の行いに起因するものがある。私達は全て人任せや受け身ではいけない。我が身を守るための小さな努力、自然調和精神の共有に少しでも歩を進められれば、多くの人を和らげ、地球を守る一助になるのでは。
被災され大変な日々をお過ごしの皆様に心よりお見舞い申し上げます。
祝 大坂なおみ選手優勝!ー全米オープン、グランドスラム日本女子シングル
9月8日ニューヨークで行われた全米オープン決勝戦に日本女子として初めて進み、元世界ランキング1位のセリーナ・ウィリアムズ(米)にストレート勝ちした。セリーナのファンで埋め尽くした会場では、大坂選手が得点するたびに大きなブーイングがわく異様な雰囲気の中での快挙。メンタルの強さ、我慢、相手への敬意など彼女の行いや日本人としての美学が際立ち、優勝インタビューの時には歓声に変わり、
世界から賞賛を集めている。
華道専慶流 西阪慶眞
|