地球温暖化、海洋汚染、水質汚染、大気汚染、森林破壊…多かれ少なかれ誰もが認識している人類の生命を脅かしかねない地球規模の環境問題だが、元を正せば、快適な日常生活を送るための人間本位のエゴが造り出した副産物に他ならない。他人事ではなく我々の快適な暮らしの代償が、地球規模に留まらず宇宙にまでも問題を増長させてしまったと言っても過言ではない。だとすれば、住みにくい環境だと不平不満を発するのは大間違い。長い時を掛けて文明の発達が導いてしまった現状を思えば、当然一朝一夕に解決するはずはなく、日々の地道な改善へ向けた私達のささやかな行動の積み重ねが必要ではないだろうか。私達は一人一人の責任として可能な限り対処すべきであり、それが当然の義務なのでは。
私一人ぐらい…の安易な思いが最悪を招きかねないように、反対に個々の頑張りがより良い解決への近道とならないだろうか。
今回環境問題に触れたのは、既に皆さんも報道でご存じかと思うが、実は環境改善のために開発された新たな文明の機器、自動圧縮ゴミ箱の存在をしったからだ。コロナに関する報道に、日々私達の目や耳に届くその他のニュースはかなり時間削減されているに違いない。そんな中でこのニュースが目に止まった。 |
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ソーラーパネルで太陽光発電。ちなみに発電できない日がつづいても3週間は稼働できる蓄電量だとか。電気代の掛からない電力を使って捨てられたゴミの量を関知、容量は150リットルで80%ほどたまると内部のセンサーが反応し圧力500sで圧縮、最大で6倍の容量をためることができるとか。自動でゴミを圧縮処理、そのゴミの蓄積量を回収者がリアルタイムでスマホやタブレットで確認把握でき回収の行動がとれるという優れもの。ゴミの分別、減量に大きな力となっていると言う。このゴミ箱、表参道沿いに既に34台設置されておりカラフルなゴミ箱が映し出されていた。このハイテクゴミ箱の使用は徐々に広がっており、アメリカ、フランス等々既に50か国が使用。日本ではこの装置に更にタバコ等の原因による火災発生時に自ら消化する機能を持たせる開発を、また、災害時にスマホ等の充電がどうにか出来ないか検討中だとか。これまでの負の産物がもたらした結果を受け止め、経験を生かし、更に時代にあったより良いものの開発へと…。
しかし、私達は高度な技術開発によってもたらされるものに頼る以前に、まず自分の出すゴミはどうすれば減量できるのか、ささやかでも行動に移す思考変革に舵をを切りたい物。単純だがゴミを無造作に捨てない、目に留まったゴミは拾う、分別は当然、汚れを落とし乾かす、小さく畳む、刻む…今更と思う反面、以外に厄介、手間のかかる行動は慌ただしい日々の中では躊躇する一面も当然ある。しかし、環境問題に向き合い、自分の命や孫の生活を守るために必要不可欠の行動と認識すれば、誰にも出来る動作なのでは。これを機会にもう一度自分と環境問題を考えてみてはどうだろう。今年はプランターでキュウリを。無農薬の安心、取りたて鮮度、愛情が自ずとアップする。
華道専慶流 西阪慶眞
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