いけばな専慶流1998年9月1日発行/専慶流いけばな真樹会主宰・西阪慶眞


いけばな専慶流

花材/パンパス、久留米鶏頭、ハンキングヘリコニア

ポイント 大きな鶏頭の間から吹き出すように配したパンパス。岩にぶち当たる飛沫のように、パンパスを一定方向に細やかに広げ、動きをつけます。


いけばな専慶流

花材/ノリウツギ、菊、旭はらん、リンドウ

ポイント 
ノリウツギは細い湾曲した茎の表情を捉え、左右に動きをもたせます。右から左、左から右に流すことで交差部分ができます。この交差を何処に創るか、それが作品に個性を付ける重要なポイントとなります。作品は剣山2個を使用。

個性ある野生美を 
作例のノリウツギは日本の山野に自生する低木で、紫陽花と同様、額の色を茶色に変色させて枝先に残します。湾曲する細い茎には動きがあっておもしろいものです。
 まっすぐな素材は低く配し、曲のあるものを中心に構成します。撓めはききますが案外折れやすく、節と節の間を慎重に曲げます。また、額が大きいときは下の方を少しカットして軽快な表情に仕上げます。はらん一枚は面的に扱い、全体の引き締めとします。菊は少し低い目に配しますが、前後に空間をとって奥行きを。


専慶流いけばな 

花との語らい

 人間のからだは60〜70パーセントが水。なぜこんなに多くの水が必要なのでしょう。それは、からだの中の「酵素」の働きに水が不可欠だからなのです。酵素は主に蛋白質からできている有機化合物。食べ物の消化、発酵など、体内の化学変化にたいし融媒の役割をしているのです。また、体内の水は体温調節や不要になったものを体外に運び出すものとして大切な存在なのです。
 飲料水や食物から入った水は各部の消化管を通りますが、この途中での粘膜から必要な栄養素を吸収するわけです。したがって良い水を飲むことによって体内の新陳代謝が活発になるのはいうまでもありません。良い水は腸内での微生物の働きを良くし食物の消化、吸収を促進させます。
 また水はストレス解消にも役立っています。たかぶった神経を鎮静するからです。毎朝コップ一杯の水をかむようにしてゆっくり飲むと、便秘になりにくいともいわれています。
 植物が育つのにも水は欠かせません。しかし大気汚染の進む中、水の中にも有害物質が多く含まれるようになり、植物生態に異変が起きているのは困ったものです。

                              華道専慶流 西阪慶眞


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