2003年6月1日発行/専慶流いけばな真樹会主宰・西阪慶眞      


花材/夏はぜ、紫蘭、ヘメロカリス

ポイント 初夏を彩る涼やかな小品。夏はぜは概して平凡な枝振りが多いが、ここでは茎を撓めて動きをつけ、伸びた枝先はカットして横枝を「主」に捉え、山間のイメージを凝縮させている。紫蘭の葉を伸びやかに扱う事で空間の広がりを一層強調している。一般に株挿しにするが、形が悪い場合は葉を分解し、単葉扱いをする。しかし、あまり細かく分解すると自然の姿、自由な動きが損なわれるので極度の分解は感心しない。カンゾウ属は一日花のため毎朝いけ替える。


花材/ヤブカンゾウ、紫陽花

ポイント ヤブカンゾウは一重と八重があり、山野に自生。日光キスゲも同じ仲間で園芸種は「ヘメロカリス」の名で親しまれ、花色も多彩。作例は八重咲き種。大きくなびく葉は扱いにくいものだが、直立する花茎に変化を与えるようバランスをはかる。

栽培ポイント 園芸品種であるヘメロカリス(左の作例参照)の栽培はいたって簡単でほとんど手間いらず。春、葉の成長期に病気を起こしやすいが、そのまま放置すれば被害も拡大することなく治る。夏期の水やりは欠かせない。


 ヘメロカリス

撮ってますか、いけばな写真

 
 気温が昇がり緑も濃くなって充実した時期を迎えていますが、一方では重症急性呼吸器症候群と呼ばれる新型肺炎(SARS)が人間生活を脅かしている。この新種ウイルスが何処からどのようにして発生し、伝播を示すのか目下世界保険機関など科学者達が躍起となって研究が進められているが、重症な病気を引き起こし、65歳以上の人が感染すると約半数の人が命を落とす恐い集計結果もでている。
 過日、SARS治療に従事していた台湾医師が関西旅行で来日し、帰国後感染していた事が判明。にわかに日本国内での感心が高まり、マスクの製造が追い付かないほど、その予防策も浸透。しかし事があって初めて過剰に反応する国民性は如何なものかと首を傾げる。確かに科学的にはほとんど何も解明されていない現状では近年にない脅威であることには違いないが、帰宅後の手の消毒、ウガイの励行程度でほぼ大丈夫との報告も聞いている。
 植物の病害虫も年々深刻化し、栽培を難しくしているが、世論に巻き込まれない正しい知識だけはいつも入手しておきたいもの。


 さて、フィルムを使ったカメラに換えてデジタルカメラの普及が一段と進み、プリントは自宅のプリンターで仕上げる時代になった。撮った写真はパソコンへコンパクトに整理。遠隔地の人にはメール便で瞬時に送る事も出来る。そんな便利なデジタルカメラをいけばなにも是非活躍させてほしいもの。写真は単なる記録ではなく、良き指導者となりえる。画像は客観視出来、例えば足元が乱れているとか、バランスが悪いなど、一目瞭然だからである。
撮影での注意を挙げると
@ストロボを使わず、なるべく明るい場所で撮影する。
A無地の壁など、背景はすっきりした場所。
Bカメラをかまえる高さはいけばなを鑑賞する目線で。
C花とカメラの距離は通常3〜4メートル。3〜5倍ズームを使う。
Dカメラにはそれぞれ「癖」がある。例えば露出がやや不足気味になるものや、ファインダーで見た画像より小さく映るなど。癖を理解した上で調整をする。
私は図のような即席スタジオで撮影している。背景はバック紙(大きな紙)を使い、カメラ用ライトを3〜5球点灯。反射板に畳大寸法の発泡スチロール。デジタルカメラは三脚に固定してスローシャッターで撮影。勿論、露出を変えて何枚も撮る。
被写体のなかでもいけばなは最も難しい対象の一つとされています。貴方の環境に合わせた創意工夫でより立体感ある写真撮影を心掛けて下さい。

                    専慶流いけばな真樹会主宰 西阪慶眞


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