花模様06.4.1 2006年7月1日発行/専慶流いけばな真樹会主宰・西阪慶眞

専慶流・フウセンカズラ

ガラス器に風船かずらとクレマチスの組み合わせはいかにも涼し気である。いずれの素材も庭で栽培したものだが、日持ちしないこの季節には裏庭の花は重宝する。風船かずらは蔓性で互いが絡み合うため生育期には工夫がいる。水揚げは「水切り」だけで良好。いずれの素材も茎を折ると水が揚がらないので注意。クレマチスは根を砕いておきます。

フウセンカズラ 一年草で、春種を蒔いておけば蔓が伸び、白い小さな花をつけ、その後、左のような若緑色の風船状の実が出来ます。暑さを忘れさせるような爽やかさを愉しませてくれます。

花型/現代花

花材/フウセンカズラ、クレマチス、枯れ朴

花器/ガラス器

スモークグラスは稲科で、ほうき状の優しい花穂はカスミがかかったような淡い色調を楽しみます。
茎は中空で折れやすいので注意。

花材/スモークグラス、クルクマ、ヒマワリ、 
ゴッドセフィアーナ、ヒペリカムオータム

専慶流・スモークグラス

専慶流・キンカン 声援と質の向上

 
 にわかサポーターの一員となって、深夜や早朝から始まる試合をリアルタイムで見入ったサッカーのワールドカップドイツ大会。残念ながら一次リーグで敗退、決勝トーナメントへの進出は叶わなかった。
 ワールドカップのシステムや、それぞれの参加国がどのような試合を経てこの大会への出場資格を得てきたのか等の要点も、この大会を観戦しながらその知識を初めて得ているというのが私の現状。「にわか…」と言う言葉がぴったりなのだ。にも関わらず、試合に見入るその瞬間はまるで以前からサッカーを熟知しているファンでもあったかの様に我を忘れて応援していた。しかし、周囲をながめてみると、私の様なにわかサポーターの多さに今更ながらに驚く。老若男女を問わずルールも何も知らない人までもが、普段の生活時間外の試合をリアルタイムで真剣になって応援するその姿…これは今回のサッカーに限った事ではない。それが純粋に応援する国民性なのか、或いは、煩雑な日々のストレスを何かに向ける事で、多くの人の波に乗り一体感を得る事で発散させているのか…様々な人の思いがそこにはきっとあるのだろう。
 また、膨大なメディア関係者が乗り込んで報道合戦を繰り広げている事も一つの要因かもしれない。だからこそ純粋のサッカーファンはともかく、お祭り騒ぎに便乗して大騒ぎする者もいれば、「にわかサポーター」の位置づけにも関わらず、観戦チケットを苦労して手に入れ、勤務先に辞表を出してまで、ドイツに向かった人もいる。こういうサポーターの存在はWBC大会の時にも耳にしたが、辞表を出すと言う事は、試合の結果に関わらず、人生の大きな帰路に自らを立たせると言う事、自分の歩んで来た人生に一つの区切りを着けるという事…それ程の重大なリスクをおかしてまで向き合う姿勢を理解しがたく思うのは、やはり生きて来た時代背景の差であろうか。インタビューに答えて、「今我慢する事が後悔へと繋がる事になるのなら、今この時点で自らが望む事をクリアーし、その満足感を糧に新たな気持ちでゼロからのスタートが切れる、自分の思いを押さえる事で後悔はしたくないのだ。」と言った人達の言葉の善し悪しは、私には判断できない。人の生きる道、生き方は千差万別。自らが生き抜いて初めて得られるその人生の価値観であるのだから。耐え忍ぶ生き方しか出来なかった時代に生きた人にはきっと理解できないだろう。
 終わってしまったサムライブルーの戦士達の戦い。三戦連敗に様々な批判、評価が下されているが、本当の評価を下すのは戦った選手達自身ではないか。勝敗はともかく良くも悪くも、結果に対する反省が更に彼ら自身を磨いて行くのだから。彼等の試合を通して、見ず知らずの人 や、日頃会話の弾まない人との間にもサッカーという共通の話題で会話が成立、いつもとは違った人と人を結ぶきっ掛けになった事は間違いなく、私もにわかサポーターとして様々な人と一体感を得られた事に感謝している。一言、一日も早く世界に通用する技量と感覚アップをはかってもらいたい!


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