2006年8月1日発行/専慶流いけばな真樹会主宰・西阪慶眞

花材/花なす、オミナエシ、バニカム、
蓮の実、セローム

ポイント 8月の素材は日花が多く、そのうえ日持ちも悪くなる事から朝鮮槙、黄金ヒバなど木ものが多く使われて来ました。しかし、庭を見渡すと春に植えた夏野菜など、一般花材ではないが結構興味がわく植物も目につくものです。プチトマト、ゴーヤ、オクラ、とうがらしなど。遊び心でいけてみるのも楽しいものです。
作例は8月後半の秋の迎え花です。

花材/蓮、唐ゴマ

最近では入手困難となった蓮。巻葉を多く使って軽快な動きを強調しています。

蓮は自分の足で採取してきますが、いけばなには小葉の種類が適しています。水揚げは茎中に強制的に採取池の水を注入する事にありますが、風に当てなければ何もしなくても3日程度は日持ちします。


 学ぶは好奇心と幸福に比例

 例年より十日前後も遅れた梅雨明け宣言だが、関西地方では異例の7月30日の発表となった。集中豪雨、大寒波など、自然災害は年ごとに「異常…」を来し、今回の豪雨による河川の氾濫、土石流での傷跡は過去最悪の状態に。被災地の皆様には心からお見舞い申し上げたい。比較的雨量の少なかった地方でも長期間湿った空気が覆い、植物への病害虫被害は多大。今後の野菜やいけばな素材に与える影響が心配である。
 近年日本の学力低下が取りざたされているが、さて原因は何処にあるのだろう。「なぜ?」「なぁ〜に?」と物を覚え始めた幼い子が様々な事に興味を持ち、自分の中に起こった「不思議」に対して、親や周囲の人へ質問する。その質問の中には大人でもびっくりするような「疑問」が多々あり、答えるのにタジタジの状況に置かれる事も少なくない。子供が物を理解する手段は、納得行くまで問い掛け、聞き続けるしかないのである。やがて好奇心は言葉の解答だけでは治まらず、怖さ知らずの実践、時に忘れ難い体験として心に刻まれて行く。こうした何かに興味を持ち、疑問に思った事に対してその答えを、知りたい、知ろうとする姿勢、これこそが学ぶ基本。豊かな社会からどんなに多くの物を与えられても、与えられた物に対して、そこに何らかの心満たされるもの、楽しみや喜び、充実感等、学ぶ理由を自身の中に見い出せなければ意味を持たない。たとえ現状を上回る物を与えられても、食べ物の好き嫌いと同じで、どれほど体に良い物であると言われても、口にしなければ無用の長物に他ならないのである。漠然と「良い人生を過ごして行く為に…」必要な事だからと子供に押し付けても、興味の無い物に対しては学習意欲は湧かない。

 学ぶ目的は些細なもの、自分勝手なもの、人に恥ずかしくて言えない事等々どのような理由であっても良い。学ぼうとする意欲をまず自分自身に持たせる事が何より大切なのでは。親は興味をそそる言葉、誘導を与えてこそ子供への愛情。
 映画やテレビドラマ、様々な報道がきっかけをもたらす事も多い。例えば、昨今では韓流ドラマの大ヒットで韓国語を学ぶ中高年層の人が急増、遠い昔の日本では考えられない現象ではある。しかし、外国語を学びそれを実践する為に旅に出る…その善し悪しの判断はともかく、年齢を問わず何かを学ぼうとする姿勢は、とても素晴らしい事である。目的を持って努力すれば不可能も可能に近づき、附随して得る知識もはかり知れない。前回「にわかサポーター」の応援姿勢について話したが、目的達成のために、様々な物を犠牲にしてまでも向かう姿勢こそ、ある意味全く無理の無い学習姿勢そのものなのである。
 ネット社会でいけばなを紹介したい一心でホームページの開設を思い立った私だが、操作は無知。ここで諦めてしまえば事は進まなかったに違いないが、私の場合なんとしても自分の手で発信したいと云う思いが強かったので、重い扉ではあったがどうにか開ける事が出来た。しかも、近年、Yahooのいけばな検索で1位表示を達成したが、皆さんのご支援のお陰と感謝している。
 「あなたは幸福ですか」の問いに、イエスと答えた日本人の割合は世界で90位。経済大国でありながら、あまりに低い満足度。現在の学びの低さに比例している様に思えてならない。

             華道専慶流 西阪慶眞


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