花模様/専慶流 ●2014年4月1日発行/専慶流いけばな眞樹会主宰・西阪慶眞

専慶流/ツツジ

●「里山の小径」をイメージに、造形的に組み合わせた柿枯木の間からイタヤカエデとツツジ、アルストロメリアを。
これらの素材は、中央に二段に配置させた吊り花器から、流れる動きで挿し、新緑に包まれた爽やかな里山光景を表現しています。

ポイント 
 素材は整理し、木漏れ日があるようなそんな自然を思い浮かべてやさしい空間美を表出させていきます。素材の疎密、長短、幹の見せ方がポイントとなります。

●花材/ ツツジ、イタヤカエデ、アルストロメリア
●花器/ 大津寄花堂作黄釉吊り花器
●花材/ ライラック、ベニガシワ、ストレチア
●花器/ 大津寄花堂作紺釉銀淵花器

ポイント 
 作例では大きめの台付き花器に円錐状に構成、花器一杯に歓びを表現しています。
 素材の固定には、器の口辺近くに十字に横棒を張り、その横棒に保たせ掛けるようにしながら左右前後に。どうしても安定しない場合は底に剣山を一個配置し、中心の枝だけをこの剣山にしっかり固定させ、横棒と針金で結んでおけば安心です。

 左右対称にいけています。ベニガシワとアンスリュームは、左右のバランスを打ち破るような上方への勢いをねらいます。

水揚げ 水切りで対応します。s

いけばな専慶流/ライラック

 いけばな専慶流/山吹 うんなんおうばい

日本文化の継承

 春は名ばかり、風強く寒い日の偶然のひとこまノ肩を窄め電車の到着を待っていた私の目に、向かい側のホームで出発を待つ車窓の、多分母親だろう手に抱かれた幼女が笑顔で手を振る姿が目に飛び込んできた。取り立てて語るほどの場面ではないはずのこの風景が私の背筋を伸ばしたのだ。その子の発する天使の笑顔?、純粋な笑顔?、とでも言えば良いのだろうか、身体中から溢れだす笑顔に、思わずこちらまで微笑んでいた。明らかに私に向けられたものではない笑顔。辿った目線のその先には、予想に反してスーツにコートを羽織ったサラリーマンらしいき若者が3人。決してふざけていない事は、その若者たちの幼女に向けられた笑顔が本当に素敵なものだった事、更には、偶然なのかも知れないが私を含め周囲にいた数名の誰もが同じ様な笑顔になっていた事がその証だろう。ホームを挟んだほんの僅かな時間の中での特別ではない風景の中に言葉のいらない心の通い合った瞬間が確かにそこには存在していた。心地良い、記憶に残る一瞬、不思議なもので、そんな細やかな出来事が嬉しく、少し得をした気分になる。
 笑う門には福来るノ笑うことがストレスの解消になり、健康維持にもつながると昔から言われている。何よりも人と人とを繋ぐ潤滑油?としての役割は大きいのではないだろうか。笑顔で話掛けられれば心地よく聞く耳を持てる、笑顔での質問には最大限応えてあげようと言う思いになる。

 時にはミスまでも受け止められる事もノあなたは最近笑っていますか?、笑顔で誰かと語り合っていますか?、忙しさの中で知らぬ間にどんどんしかめっ面になっていってはいませんか?、近年私たちは、度重なる大きな震災や、異常気象等による自然災害に遭遇し、余りにも大きな悲しみや苦しみに出会ってしまった事。また、先行き不透明な不安要素大の原発問題は私達の命と直結した大きな課題となり、複雑さを増す社会情勢等々、考えれば考えるほど、笑う事の出来ない大きな負荷が心に重くのしかかってくる。
 しかし、私たちは今この瞬間を確かに共に生きているのです。繋いで来た歴史の上に生かされている。そして、私達の誰もが未来へと繋いで行く事を託されているのではノ。
 さあ、新年度の始まり。新たな空間、新たな出会い、新たな挑戦ノ不安と希望を胸に歩き始める時、笑顔のもたらすエネルギーを信じて、一緒に思いっきりの笑顔でのスタートする志しを強くしたいものです。ひとりの力はどんなに小さくても、心からの笑顔で繋がれて行く力は限りなく大きく育つもの。一輪の花、一枚の葉に心のよりどころとした精神面に重点を置いた純な心は、いつしかとぎすまされた奥深い美の追求、文化へと進化させたいけばなの原点とが重なる。
ひとりひとりの笑顔の連鎖が、不可能を可能にする力となることを信じてやまない。

          

                華道専慶流 西阪慶眞


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