花模様/専慶流 ●2015年6月1日発行/専慶流いけばな眞樹会主宰・西阪慶眞

専慶流/フトイ、ガマ


別記参照 株分生花

●水面をいけましょう

ポイント 
水面を見せるのですから、少し大きめの水盤を用意します。
2個の剣山を準備。
一個は左後に、もう一個は右前に配置し、前後をつける事で水面に奥行きを与えます。
左右の空間距離も重要です。
スイレンの葉がうまく浮かぶ空間を確保します。

ガマからいけ始めます。葉は穂より長過ぎるのは不可。
葉先きを切るか、足元からはずし、一本につき3〜4枚を残した素材をうまく構成します。
その後、フトイで天、人、その他で繋ぎ、さらにミヤマナンテンをプラスして風趣を盛り上げます。
スイレンの二本の花と葉は水面に浮かぶ高さで扱い、小さな数枚の葉と、一枚の巻葉、流し葉で構成します。



●花材/ 斑入りガマ、フトイ、ミヤマナンテン、スイレン
●花型/ 株分生花(本勝手)

スイレン


●花材/ アガパンサス、手まり紫陽花、
ダンチク
●花型/ 盛花対称型

ポイント 
6月に入ると紫陽花が咲き始めます。花弁に見えるのはガクが大きく発達したもので、装飾花。ガクが周囲を囲むように咲く種類を一般に「ガクアジサイ」と呼び、球形全て装飾花になるのを「手まり咲き」と云います。水に濡れた紫陽花に蛍の光がうっすら輝く様は風情の極みで、植えておいてよかったと思う一瞬でもあります。
挿し木は簡単で、栽培には木漏れ日程度の場所がいいでしょう。朝早くに採取し、水切りして少し養生させたあといけるとよく水揚げします。投入や盛花扱いにしますが、大きな葉は整理し、小さな葉を使います。長短の付け方で風情を見出します、現代花ではマッス扱いも可。

 ダンチクは風に当てなければ水揚げ、日持ち共によく、庭の片隅に植えておくと重宝。

水揚げ 水切りの励行。

いけばな専慶流/アガパンサス

 いけばな専慶流/ヘメロカリス ヘメロカリス

外観より中味

 「もったいない」の感覚をどのように捉えるか、それは個人の価値観、持って生まれた性格…あとは、年齢、育ってきた環境の中で身に付いた感性等で、人それぞれに異なるでしょう。この「もったいない」の言葉に、皆さんはまず対象にどのようなものを思い浮かべましたか。それは、今この瞬間自分の置かれた状況によっても異なりますよね。例えば食事中なら、残さず食べる…から始まり、残したものの処分はどうする?と言う思いに。また、衣替え時期…サイズの合わなくなった、古びて着なくなった衣類の処分をどうする?と。どうする?と考えるのは、そこに既にもったいないの感覚が存在している証と云えるでしょう。特に戦後、物が豊かではなく、生きる事さえ困難な時を過ごしてきた人達にとっては、このもったいないの意識は格別に強いはずです。物が溢れる豊かな現代を当たり前の様に生きる人々にとって、もったいないへの思いは知識としてであり、価値観を教わらないと解らない人も多いのでは。体感していないので実感として受け止められていない部分があるのでしょう。意味を教わると同時にもったいないを実践する、そうすれば、単純になぜ?もう要らないものなのに…の、疑問符で終わってしまう事はないはず。
 先日こんなデーターが発表され、耳にした人も多いでしょう。学校給食の食べ残し量が、年間1人当たり7Lになると言うのです。更には、この量がレストランの食べ残し量を超えていると言う事実、私達はどう受け止めれば良いのでしょう。そしてその対処の方法として様々な地域で種々検討、その実施に伴い、確かに改善の傾向にある地域もあるとか。しかし、この残す原因が「おいしくないから」「食事の時間が短いから」…。我々の時代は、給食は残さない。感謝をして頂くという感覚が当然だった。嫌いなものが出れば、食べられるまで…そう、午後の授業が始まっても机の上には給食が…と言う生徒を頻繁に見ていた。

 懐かしい光景だが、今の世の中ではそんな指導者は問題あり教師となってしまいかねない。食べ物は粗末にしない、どんなものも人の手によって作られ準備され出された物、理屈抜きで感謝をして頂くのが当たり前。この感覚、食べ物に限らず、粗末にせず、如何に有効に利用し、消費するかを工夫したもの。いけばなの教えの中にも「もったいない精神」は基本中の基本として存在する。枝を分ける際には、切り落とされた枝や葉を可能な限り利用しようと考え、有効に分けるのです。稽古花で云えば、与えられた素材がゴミにならないよう、どのような枝取りをすれば無駄なく素材の美しさが引き出せるかを追求するのです。安易なハサミ入れや、無駄なゴミ出しは極力避けます。当然の事ながら個人の好き嫌いなんて通用しません。これは修行と云うより、素材を100パーセント生かそうと追求する、それが日本人の文化「もったいない」の根幹で、そこから多くの美を生み出して来た事も事実なのです。
 自分で得た財産で生活するのだから、生かされてはいない!対価を払っているのだから…。そんな一側面的価値観の横行を認める社会?、どうかしていると云わざるをえません。
 「おもてなし」の言葉が注目をあびましたが、もてはやされた事に不快感さえ覚えたことでした。何故ならもったいないと同じように、言葉だけの一人歩きのように思えてならなかったからです。相手を敬う、尊重、感謝、そして人の為に生かされる精神…そんな心の作用から導かれたホットな感覚。これからももっともっと大切に育み、各家庭の一人一人にまで届かせてもらいたいものです。

          

                華道専慶流 西阪慶眞


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