花模様/専慶流 ●2020年1月1日発行/専慶流いけばな眞樹会主宰・西阪慶眞

個性とともに

ポイント 
 細い茎にも細やかな視線を投じ、美しく。


ゆったりとたわむ愛嬌ある茎の動きをリズミカルに捉え、生花の様式美と合体させます。


●花材/ ユキヤナギ、チューリップ、フリージヤ、ゴッドセフィアーナ
●花器/ ブルーコンポート
●花材/ アズキヤナギ、ロマネスコ、スイトピー、カラテア
●花器/ 銀彩花器


 ダイナミックさと緻密の融合

ポイント 
 ブロッコリーとカリフラワーを掛け合わせたロマネスコ。柔らかくて美味しいが栄養素的には親より少ないものの植物繊維は豊富。面白いフラクタルな形に焦点をあて、大きな葉と細い茎の流れで異次元感覚を。

水揚げ 水切り。


  千両

正面から対物に

 新たな年を迎え、改めて自身に誓いたい思いは、対象を問わず「対物を大切にする」と云うこと。
誰もが通常様々な場面で用いる決して特別ではないこの言葉、オーバーな!と思われるかも知れないが、本来人としての有るべき姿の全てがこの行動の中に含まれている。
 確かに自分にとって大切なものが、必ずしも他者にとって大切なものとは限らない。そこには価値感、感性、経験等々これまで生きてきた時間のなかで培われてきたものが大きく影響する。しかし、対象や、内容が異なったとしても、大切にすると云う思いで行動するとき、物であれ、人であれ、その対象に対する人としての思いやりや、優しさ、尊敬等々と言った感情、感覚は誰にも存在し、心響く温もりへと繋いで行く。
 人はついつい自分と人と云う区別?見方?をする。本来は誰に対しても同じ思い、相手の立場も理解して接すれば良いのだが、どちらかと言えば自己中心的に向かいがち。誰にも平等に、相手を思って…と云う行動を良しと理解はしていても、行動を取るに至っていないのが現実社会。
 例えば「私達の住む京は今膨大な数の観光客に、自分達の生活が脅かされている…」と云った市長の言葉がメディアにのぼるほど。ただ、殺到する場所は限られていると云う。理由は単純?SNS、インスタグラム、インスタ映え…情報発信、共有、拡散と云った機能で、誰もが一瞬で世界中に発信可能になり、同時に誰もが自由にそれらの情報を得られ、そうして選んだ目的地を目指した人達で溢れているのだ。

 そして、人が集まれば一人のマナー違反が、だったら私も…と広がりモラルの崩壊に。こんな悲しい、情けない状態が至るところで起こり、沖縄では地元の人達が神聖な神の領域として敬う場所にまで、人が押し寄せ、当然のごとくゴミ問題までも…と言った状況。観光だけではない、世界規模の温暖化対策等々社会問題は大きく、多く…これをどうすれば解消できるのか。ただただ、人の思いひとつなのだが…。誰もが自分にとって大切なものを大切にすると言う感覚で全ての対象を捉えられたなら、現実に起こっている様々な問題は、たとえ僅かずつでも解消に向かって行くのでは。そんな単純な!と言われるかも知れないが、果たしてどうだろう。大切にすると言うことは相手の身になって考えることから始まらないだろうか。今更…そんな単純な…等々の思いでいる限り問題解決には向かわないだろう。私一人くらい、自分さえ良ければ…のこれまでの感覚を、相手の立場に立って捉えられてこそ、大切にするものに優先順位は無くなる…。人も物も社会も世界も宇宙も…大切にすると云う思いや行動が、より良い社会、環境へと繋がって行くものと、私は信じ、行動したい。
非難する前に利点を見出しプラスに変える視点はいけばな姿勢そのもの。好ましくない素材も、静かに向き合えば思いもよらない作品に。

         

                華道専慶流 西阪慶眞


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